成分表示名=ナンバンアイ葉
学術名=Indigofera tinctoria Linn.
英語の名前=Dyer`s Indigo
インディゴは髪の発達を促進させる
古来より使用されている天然染料のインディゴは、マメ科の藍では、コマツナギの仲間で、ナンバンアイ(Indigofera tinctoria ―インディゴフェラ・チンクトリア)といわれるもので、藍の植物の中でも特にインディカンの含有率が高い種類である。紀元前から、インディゴ染色の中心地はインドであったとされ、また、インディゴの世界で最も古くから使われたとしているのは、4000年前のエジプトのミイラの帯を染めでいるという。グレコ・ローマン期(紀元前3世紀~紀元3世紀)以降のヨーロッパの国々では主にインドからのインディゴを取り扱っていた。インディゴを介したインドとギリシャの交流は、この染料を意味するギリシャ語 indikon(インディコン) を元にして、ロ
ーマ人はイタリア語での語源となった indicum (インディカム)になり、これが英語のindigo(インディゴ) となった。
ナンバンアイ(インディゴフェラ)の生葉を粉末にして使用する染色は、インディゴ(染料)を発酵させ、一旦、インディゴの前駆体であるインディカンに還元して、水溶性にしてから、染色を行うわけである。前駆体とは、生成物の前の段階にある物質のことである。そのインディカンは、酵素の働きで加水分解してグルコースとインドキシルになる。そのインドキシルは、空気中の酸素と反応して緩やかに酸化すると、インドキシルはインディゴに変換され、色の青いインディゴ染料を産出する。インディカンは不安定な存在であり、1時間もすると不水溶性のインディゴに変化してしまい、染色には使用できなくなる。→ 人によってはこの成分が痒みを起こす原因物質として反応する。
我々の体内の必須アミノ酸の1つであるトリプトファンは、腸管内において腸内細菌によりインドールに分解される。インドールは腸管から吸収されるが体内では有害であるため、肝臓で硫酸抱合後、無害なインディカンに代謝され、最終的には尿中(正常値で約0.2nm)に排泄され青色を発色することがあるとして臨床報告されている。しかしながら、人によっては特有の抗体反応を持っていることがあり、インディゴがその抗原になり、違和反応を示すことに対しては否定できない。
文責:㈱ピースマイライフ 品質管理部
参考文献:
ChemNet(化学危険物質の情報と販売会社の中国の公的情報機関)
http://www.chemnet.com/hot-product/Indigo.html
Complete Indigo information from Drugs.com(FDA)
http://www.drugs.com/npp/indigo.html
Indican(インディカン)
http://en.wikipedia.org/wiki/Indican
藍に親しみ藍を楽しむ
http://www.green.pref.tokushima.jp/nogyo/onlbook/indigo/indigo-
top.htm
藍について
http://www/mukogawa-u.ac.jp/~ushida/aizome.htm
藍の生葉染め
http://www005.upp.so-net.ne.jp/fumoto/linkp18.htm
臨床泌尿器科(ISSN:03852393、eISSN:18821332)61巻4号(2007.04)
P.63-65(ISID:1413101094)
http://medicalfinder.jp/ejournal/1413101094.html
ご注意※
下記の内容は、古典アーユルヴェーダ文献に記された内容を引用しております。これらは当社製品の薬効や効能を表現するものではありません。
インド医療において、インディゴは髪の発達を促進させる定評のある薬であり、また有害な疾患の良い治療薬であり、抗毒性の特質は毒性の影響を緩和させる。また腹部の増大(腹水症)、過度の排尿、脾臓の腫れ、めまい、痛風などを癒す。同じく抗結核性の性質を有すると伝えられている。
インディゴが含まれる多くの薬用植物が、ヘビ咬傷の治療に使われている。インディゴは、予防性、解毒性、治療的な効果も持つ。カイアス(Caius)とマースカー(Mhaskar)が「インドの医学研究論文No.19,1931年1月ー犬に対し広範囲の薬理、毒物調査」にて実行した。この研究者の意見では、予防、解毒、あるいは治療効果を持つとのことである。
インディゴは18種類の毒と戦うことができると、インドの詩人アガティール(Agathiar)のタミール語の詩にある。
インドでは、インディゴは病気の治療に用いられる:喘息、動悸、狂犬病、腎臓疾患、肺疾患、百日咳、膀胱結石、癲癇、口腔潰瘍、口唇の蒼白、疥癬、潰瘍症、気管支炎、神経障害。
(植物の外見):
垂直の灌木、茎と枝葉は明るい緑、そして赤くなる。花は小さくバラ
色。葉、根、植物全体が、薬用として使われる。
英語名ーDyer's Indigo
植物学名ーIndigoferaTinctoria
和名ー(タイワンコマツナギ)
科ーPaplionaceae(マメ科)