ミラクルツリー
ニーム
パッションヘナの原料によく見かける「メリアアザジラクタ葉」という成分。
これはインドで「ニーム」と呼ばれる葉で多様な効能を持つ植物です。このインドハーブを代表するニームの素晴らしさを皆様にご紹介いたします。
化粧品表示名称：メリアアザジラクタ葉
科：センダン科Meliaceae
使用する部分：樹皮、葉、果実、種
奇跡の木と呼ばれるニームとは？
ニームは、原産国がインドの植物で広く東南アジアから中近東に自生しており、神秘の樹木として古代より崇められてきた植物です。数千年のあいだ人間と動物の内服薬、外服薬として使われてきました。インドの日常の食事の一部であり、ガンディー（Ghandi）自身も、自分の胃に良いと公言して好んで食したハーブです。その多様な薬効から、住民は自宅の敷地に一本のニームを育て、体調管理に役立てる習慣があります。
ニームのすぐれた効用の発見は、１９５９年にアフリカ・スーダンでイナゴの大襲来があった時の出来事でした。イナゴの大群に食い荒らされた大草原 のなかで、唯一、緑の葉を青々と茂らせている木が残っていました。それがニームだったのです。「なぜこの樹は、イナゴに食べられなかったのだろうか？」そ の疑問をもった植物学者たちの研究から、ニームの素晴らしい薬効の発見につながったのです。
なぜイナゴはニームを食べなかったのか？ それはニーム葉にアザジラクチンという成分が含まれているためでした。この成分はイナゴの成長を阻害する成分だったのです。その後の研究で人間の健康を脅 かす多種の寄生虫や菌、ウィルスを消滅させることに有効であることが判明したのです。
このニームが着目された理由は、菌やウィルスを「殺す」のではなくて「成長を阻害」する点にあります。そして近年の研究において、ニームは人間（哺乳類）には、完全に無害な成分であることが証明され、歯磨きなどの医薬部外品にも使用されるようになりました。日本でも化粧品に使用できる安全性が認められています。
研究者によるニームツリーの研究開始
米国国家研究会議ＮＣＲの調査報告
そしてニームパテント戦争へ
ＮＣＲ：米国国家研究会議家畜栄養委員会 (National Research Council(NRC)) を指す。
これは米国科学アカデミー、米国技術アカデミー、米国医学協会のメンバーで構成された評議会
英国BBCニュースのWeb版より
このニームの優秀な薬効の発見に端を発してEPO（ヨーロッパ特許庁）とインド間において特許戦争が起こりました。
最終的に、ＥＰＯとインド政府間の10年に及ぶ特許権（ニームとニームを使用したプロダクツ）はインド政府にそのパテントが認められた。現在、大規模な研究がこのハーブに着手され、世界中の人々がその有益性に気付いている。
「ニームは世界的な問題を解決するための木と呼べる。この地球上で、最終的にあらゆる人々に貢献をすることが予測できる。全ての植物の中で、最も有望と判断できる。なぜなら他のいかなる植物でも、これほど不思議で多種多様な製品（プロダクツ）を生み出さないし、これほどの多くの副産物を抽出できる植物は存在しないからである」
無農薬の害虫忌避剤として世界的に使用されている。また畜産業界では、鳥の飼料にニームを混ぜると鳥インフルエンザにかからない効果が期待されている。
この調査報告において、世界中の人々がその有益性と可能性に着目したのです。そしてこのレポートに端を発してヨーロッパ特許庁とインド間において特許戦争が起こりました。最終的にはインド政府がその権利を勝ち取り、10年に及ぶ特許権（ニームとニームを使用したプロダクツ）はインド政府に与えられたという歴史がありました。現在も各国の研究者がこのニームのさらなる可能性を求めて研究を続けています。
世界で製品化されたニームプロダクツ
うがい薬、入浴剤、防腐剤、フケ防止、シラミ防止、にきび防止、乾癬防止の薬効をうたった石鹸、シャンプー、クリーム、毛髪剤、抗菌手洗い、フェイスマスク、歯磨き粉など。
神話
ニームは、インドにおいて、すべての時代を通じて使われてきました。それは伝統ハーブのなかで最も強力な血液浄化作用と解毒作用のあるものだからです。それは異物や余分な組織を取り除き、治癒を促進する。また熱を下げ、そして炎症を減らす。ニームは特別にマラリア、湿疹、白癬、白斑、糖尿病、肥満、関節炎、痔、リューマチ、黄疸の治療にも使用される。
古代の文献に、ニームの長期間の使用は性の抑制として作用する可能性がある。サドブス（Sadbus修行僧）とサンヤシンズ（Sanyasins托鉢僧）は、修行のためにこの作用を利用したと記録されている。
アーユルヴェーダでは、ニーム（原文ではNImba,ニムバ）は血液を浄化するためにハンセン病と皮膚病、熱の為に使われる。
葉は湿布薬、煎じ汁は、消毒し潰瘍と湿疹、樹皮と根の樹皮と未熟な実は苦い強壮剤で、変質剤（徐々に回復させる薬）で、収斂性で、坑周期発作薬である。樹液はカタル疾患の痛みを和らげ強壮薬である。乾燥した花は強壮剤で胃によい。
樹皮のアルコール抽出駅は、抗がん剤、坑ウィルス性でSpasmogenic（痙攣原性？）である。